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ランニングで膝が痛い原因と対処法|ランニングをもっと楽しむための筋トレとは?

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ランニングによる膝痛を予防・改善するには筋トレが効果的!

ダイエットや体力づくりのためにランニングを始めたものの、「膝が痛くて継続できない」と思っている人はいませんか?

膝の痛みは、ランニングで起こりやすい故障の1つです。

初心者でも、プロのランナーでも、膝の痛みに悩まされている人は多いと思います。

でも、心配はいりません。

効果的な対処法によって最短で治すことができますし、「ある部分の筋トレ」をすれば、膝痛の予防・対策としても役立ちます。

これからもランニングを続けたい!

もっとランニングを頑張りたい!

そんなあなたに、膝の痛みを早く治す方法をご紹介します。

ランニングで膝が痛くなる原因とは?

そもそもランニングで膝が痛くなる原因とは何でしょうか? 膝が痛くなると、気持ちは走りたいのに走れなくなってしまいますよね。そんなもどかしい状況になってしまう原因は、いったい何なのか見ていきましょう。

走っているときに、膝が左右に傾いている

ランニングで膝が痛くなる原因は、走っているときに、膝が左右に傾いてしまうことです。膝が左右に傾く原因として考えられるのは、いくつかあります。

  • ランニングシューズの安定感が悪い
  • 走っている道の状態が悪い
  • 体重移動がうまくできていない

などが考えられます。

膝が左右どちらかに傾くということは、膝の内側もしくは外側に負担がかかっていると言うことです。どちらか一方に負担がかかれば、痛みが出てくるのは当然と言えるでしょう。

これを改善するには、ランニングフォームを見直してみることが大切です。

正しいランニングフォームができていない

ランニングで膝が痛くなる原因は、正しいランニングフォームができていないからです。

膝痛にかぎらず、ランニングで何らかの故障がある場合、まずは「正しいランニングフォームができているかどうか」を疑ってみると良いでしょう。

ほとんどの場合、ランニングフォームを改善することで、故障が治り、ふたたび故障することが少なくなります。

長く走っている人こそ、走り方のクセが出てくるものです。初心者のうちに正しいランニングフォームを身に付けることが大切です。

でも、後からでも遅くはありません。これからのケガや故障を防ぐためにも、今こそランニングフォームを改善すべきタイミングではないでしょうか?

正しいランニングフォームで走るということは、ケガ予防だけでなく、「ラクに走れる」「タイムが速くなる」などのメリットもあります。

◆正しいランニングフォーム

正しいランニングフォームの基本は、カラダの軸が真っすぐになっていることです。足が着地する場所も、カラダの真下になるのが理想です。

そうすることで足に余計な負担がかからなくなり、膝痛などの故障を防ぐことができます。

ストイックに頑張りすぎると膝を故障しやすい

ランニングで膝が痛くなるのは、ストイックに頑張っている人に多い故障です。

マラソン大会に出たくて、本格的に走っている人も、早く痩せたくてダイエットしている人も、努力家で頑張り屋さんは、つい無理をしてしまうことが多いのです。

苦しくなってから「あと3分頑張ろう」とか、ちょっと膝が痛いけど、「ここでやめたら、あと3日で1キロ痩せられない」とか、そんなストイックに頑張る人ほど、膝を痛めやすいのです。

ランニング初心者も膝を痛めやすいのですが、やはり初めから頑張りすぎてしまうことが原因の場合が多いです。

頑張ることは素晴らしいですが、ダイエットも健康づくりも、続けなければ意味がありません。

一番の目的である「継続する」ためには、自分の体の調子と相談しながら頑張ることが大切です。

【膝痛の症状】膝のどこが、いつ痛いか?どんな痛みか?

ランニングで膝が痛くなると言っても、具体的にはどのような症状なのでしょうか? ランニングによる膝痛には、おもに3通り・5種類の症状があります。

スクワットで膝痛のチェックができる

ふつうの生活ではそれほど痛くないけど、走りはじめると膝の痛みに気づく人もいるかもしれません。その場合には、スクワットをすることで、膝のどこが痛いのかチェックできるそうです。

スクワットは、さまざまな動きの基本となる動作のため、スクワットをしたときに痛い場所が、ランニング中に痛くなる場所である可能性が高いです。

では、どのようにチェックすれば良いのでしょうか?

◆正しいスクワットをする

スクワットでチェックできるといっても、正しいスクワットができなければ意味がありません。そのためまずは、正しいスクワットの方法をご紹介します。

  1. 肩幅より少し広めに足を開き、つま先を外側に向けます。
  2. こぶしをつくり、肩の前にセットします。
  3. お腹を締めて、胸を張り、肘を膝に近づけます。(膝につく手前で止める)
  4. 膝がつま先よりも前に出ないようにします。

立ち上がったときに、絶対に膝が伸びきらないように注意しましょう。膝を痛めるスクワットになってしまいます。

これを数回くり返して、膝のどの部分が痛いのかチェックしましょう。膝の外側なのか内側なのか、別の場所が痛いのか、どのような痛みがあるのかなどをチェックします。

膝痛のタイプは3通り、5種類の症状がある

ランニングで膝が痛いときの症状は、3通りのパターンが考えられます。それは、どこが痛いのかによって分けられます。

膝痛のタイプは、以下の3通りあります。

  • 膝の外側が痛い
  • 膝の内側が痛い
  • 膝の皿が痛い

そして、ランニングで膝が痛くなる場合は、おもに5種類の症状になることが多いです。いつ痛いのか、どんな痛みなのか、によって考えられる症状が変わってきます。

変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、いわゆる膝の軟骨がすり減って痛みが生じる症状です。X脚やO脚など、骨のつなぎ目がずれている人に多い症状です。

特徴としては、ランニングの始めや階段の昇り降りで、膝に痛みが生じることが多いです。そのまま放っておくと、膝の軟骨がどんどんすり減り、痛みが悪化する場合もあります。

ランニングによって痛みが生じた場合には、ただちにアイシングをすることをオススメします。また、治りが遅い場合には、病院を受診したほうが良いでしょう。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)

膝の外側に痛みがある場合は、「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」の可能性が高いです。別名「ランナー膝」とも呼ばれています。このネーミングからもわかるように、ランニングによって起こりやすい膝痛の症状といえます。

階段の昇り降りや、下り坂を走っているときに痛みが生じやすいのが特徴です。太ももの骨が動くときに、膝にある靭帯に負担がかかり、炎症を起こす症状です。

大股で走ったり、スピードを上げて走ったりするときに生じやすい症状です。

アイシングするのが基本ですが、痛みが続く場合は病院を受診し、痛みがくり返される場合はランニングフォームを見直しましょう。

膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)

膝の皿や周辺に痛みがある場合は、「膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)」の可能性が高いです。別名ジャンパー膝とも呼ばれています。

このネーミングからわかるように、ジャンプをするスポーツをしている人に多い症状です。たとえば、バスケットボールやバレーボールの選手に多いと言われています。

では、なぜランナーにも起こるのか。それは、走り方に問題があります。前かがみの姿勢で走る特徴がある人は、ジャンパー膝になりやすいと言われています。

太ももの前側ばかりに負担がかかっているのが原因なので、太ももの後ろ側も使うようにすると良いでしょう。

鵞足炎(がそくえん)

膝の内側に痛みがある場合は、「鵞足炎」の可能性が高いです。太ももの内側に負担がかかるフォームになっている可能性が高いので、内もものストレッチをすることが予防になります。

膝が内側に入るフォームが原因とされることが多く、土踏まずのアーチが機能していない可能性も考えられます。

改善方法としては、土踏まずをサポートしてくれるランニングシューズにしたり、ランニングソックスなどで「アーチサポート」の機能がついているものを選ぶと良いでしょう。

土踏まずが機能しなくなると、疲れやすくなったり、ふくらはぎの筋肉に負担をかけてしまう場合もあります。

膝半月板損傷

膝の左右にある半月板が損傷している場合は、損傷している側に痛みが起こります。膝を曲げ伸ばしするときに、膝に引っかかる感じがあり、パキパキと鳴って痛みがあることが特徴です。

半月板損傷は、初心者がいきなりハードなランニングをしたり、アップダウンのきつい道をランニングしたり、オーバーワークになったときなどに起こりやすい症状です。

適切な休養をとっても痛みが治らない場合は、半月板損傷が疑われるので、病院を受診することをオススメします。

悪化すると手術が必要になる場合もあるようなので、早めにしっかりと治療することが大切です。

ランニングで膝が痛いときの対処法

膝のどこが、いつ痛いのか、どんな痛みなのかわかったところで、効果的な対処法を見ていきましょう。膝が痛いときは、どんなことをすれば良いのでしょうか?

ランニング後はアイシングをする

ランニング中に膝の痛みを感じたときは、必ずランニング後にアイシングをしましょう。痛みの初期の段階で素早く冷やすことが、何よりも効果的な対処法となります。

逆にいうと、走り終わったら痛みがなくなったからといって、いつまでも痛みを我慢していると、治りが遅くなったり、膝痛が悪化してしまう原因になります。

「これくらい大丈夫かな?」という自己判断をせず、痛みがあったらとにかくアイシングすることをオススメします。

少なくとも、痛みがあるということは「炎症を起こしている証拠」なので、冷やすのは必須です。

サポーターで膝の負担を軽減する

前日もしくは数日前のランニング中に膝の痛みを感じた場合、走り出す前は痛くなくても、膝サポーターをして走ることをオススメします。

サポーターは、膝を動かしても負担がかかりにくくしてくれるので、膝を痛めているときには効果的な対処法となります。

ただし、対処法としては効果的ですが、予防法としてはあまり積極的にオススメできません。なぜなら、ランニングによる適切な「筋肉の発達をさまたげてしまう」からです。

ランニングをすることで、適度に筋肉が発達していきますが、サポーターをすると、発達すべき筋肉が機能しなくなり、サポーターなしでは走れなくなってしまう恐れがあります。

そのため、予防法ではなく、痛みがあるときの対処法としてお使いください。

痛みがあるときは必ず休養する

そもそも膝の痛みがあるときは、必ず休養することが大切です。

「早く痩せたい」「大会が近いから練習を休みたくない」「せっかく続けてきたから、休んだら体力がなくなってしまう」など、色々な気持ちから無理して走ってしまう人もいるかもしれません。

「多少の痛みなら大丈夫かな」と思いがちですが、関節の痛みは筋肉の痛みと違って、治りが遅いのが特徴です。

そのため早めに改善しなければ、悪化して長期間ランニングを休まなければいけなくなることもあるでしょう。

そんな事態を防ぐためにも、痛みがあるときは休養することをオススメします。次の項で、「休養中のトレーニング方法」をご紹介しますので、適切な休養をとるようにしてください。

症状を自分で把握してから、病院を受診する

ランニングで膝が痛くなり、適切な休養をとったのに治らない場合は、すみやかに病院を受診するようにしましょう。

早めに受診することで、効果的な治療をしてもらえます。受診が遅くなればなるほど、治療法がなくなり、長期間の休養を余儀なくされる場合も多いのです。

ただし、病院を受診する際には、症状をしっかりと自分で把握しておくことが大切です。医者はあなたの痛みがわからないので、あなたの言葉を頼りに診察をします。

ひとことで「膝の痛み」といっても、様々な症状があるので、できるだけ細かく症状を把握することで、適切な治療を迅速にしてもらえるでしょう。

走れない時の体力維持はどうすればいい?

膝が痛いときは休養が大事といっても、もし大事な大会前だとしたら、持久力を維持しておく必要がありますよね。また、健康やダイエット目的でランニングをしている人でも、せっかくここまで築き上げてきた体力がゼロに戻ってしまうのは残念です。

そこで、走れない時の体力維持はどうすれば良いのかご紹介します。休養中のトレーニング次第では、膝痛が回復すると同時に、また快適にランニングを再開することができますよ。

持久力を維持することが大切

休養中に大切なことは、今の持久力を維持することです。持久力が落ちてしまったら、ケガ前のように快適にランニングを楽しむことができなくなってしまいます。

持久力は、休めば休むほど低下していくので、いかにして維持するのかが重要なポイントになります。では、どのようなトレーニング方法で持久力を維持すれば良いのでしょうか?

水中トレーニングで上半身を鍛える

ランニングで膝が痛いときは、足を使ったトレーニングは厳禁です。膝痛がある場合、太ももの筋肉を鍛えると膝への負担を軽減できるのですが、休養中にはオススメできません。では何をすれば良いのでしょうか?

それは、水中トレーニングです。持久力を維持するには、長時間の運動が必要です。でも、走ることも歩くことも控えなければいけない状況では、地上でのトレーニングはほぼ不可能でしょう。

そんなときは、水中トレーニングが効果的なのです。足を使わずに、上半身だけで泳ぐことが、持久力の維持に役立ちます。

腕の力だけで泳ぐことができれば、足には全く負担がかからず、それでいてスタミナもつきます。

ランニングに上半身は関係ないと思うかもしれませんが、腕を鍛えれば、ランニング中の腕の振りに関係してきます。

腕の振りが良くできれば、前へ進む「推進力」がつき、速くラクに走れるようになることでしょう。

座ったままできる筋トレも効果的

地上でのトレーニングは不可能と言いましたが、走ったり歩いたりするのが無理なだけで、筋トレならできます。上半身の筋トレには、様々な種類があるので、その日の状態によって変えることも可能です。

トレーニングジムに行かなくても、自宅で筋トレすることも可能です。

ダンベルがあれば、テレビを観ながらでも腕の筋トレができますし、やり方によっては「背筋」や「腹筋」を鍛えることもできます。

ランニングの膝痛を予防する筋トレ&ストレッチ

ランニングによる膝痛が回復したら、ランニングを再開するのはもちろんですが、また膝が痛くなるのを予防することも大切です。それには、筋トレ&ストレッチが効果的です。

太ももの前側と裏側のストレッチでケガ予防

ランニングによる膝痛を予防するには、太ももの前側と裏側のストレッチをすることが効果的です。そもそも膝の痛みなどの故障をするのは、カラダが硬いことが原因の場合が多いのです。

いくら筋肉が多く、速く走れる人でも、カラダの柔軟性を保つことは大切ですよ。太ももの前側は筋肉が張りやすく、硬くなってしまう場所です。

そのため日頃からランニング後などにストレッチすることをオススメします。

また太ももの裏側は「ハムストリング」といって、スポーツをしている人が痛めやすい場所です。ここのストレッチをすることで、様々なケガ予防に効果的です。

◆ハムストリングのストレッチ

  1. 足を腰幅に開き、右足を半歩前に出します。
  2. 胸を張った状態のまま、左膝を曲げながら上体を前に倒します。
  3. 背中が丸まらないようにして、手は太ももの中央に置きましょう。
  4. お尻から背中、頭までが真っすぐになるようにします。

20秒キープして、反対の足も同様におこないます。これを2~3セットくり返しましょう。腰痛改善にも効果的です。

太ももの前側の筋肉を鍛える

ランニングで膝が痛くなるのを予防する1番の対策は、太ももの前側の筋肉を鍛えることです。

膝が痛くなるのは、関節が弱いからではなく、太ももの前側の筋肉の発達不足であると考えられるのです。

太ももの前側を鍛える筋トレをすれば、膝を故障することなく、快適にランニングを楽しむことができますよ。

太ももの前側の筋肉を鍛えると、カラダの安定感も良くなり、軸がブレずにキレイなフォームで走ることも可能になります。

◆Zバランス

  1. 立ち膝になり、背中を真っすぐの状態のまま、後ろに上体を倒します。
  2. 10~15回を1セットとし、2~3セットが効果的です。
  3. ダンベルを持ってやると、さらに効果がアップします。

太ももの前側の筋トレは、他にも「シシースクワット」や「ブルガリアンスクワット」、「フロントランジ」など色々あります。

その中でも、「Zバランス」がもっとも膝に負担がかからない筋トレなのでオススメです。

お尻の筋肉がバランスを取り、膝の負担を軽減する

ランニングで膝が痛くなるのを予防するには、お尻の筋トレをするのも効果的です。お尻の筋肉を鍛えると、カラダのバランスが取りやすくなり、膝の負担を軽減することができます。

お尻と膝には、何の関係もないように感じますが、じつはお尻の筋肉も膝を使う上で大切な役割があるのですね。

お尻の筋肉を鍛えると、ヒップアップになるので、足が長く見えたり、パンツスタイルをカッコよく着こなせるメリットがあります。

見た目が良くなり、実用性もあるなら、絶対に欠かせない筋トレポイントですね。もちろん自宅で簡単にお尻の筋肉を鍛える方法もあります。

◆バックキック

  1. 床の上で四つん這いになり、片足の膝を曲げた状態で後ろに蹴り上げます。
  2. 反動をつけないで、ゆっくりと上げるのがポイント。
  3. 足を上に上げたときに、2~3秒くらいキープすると効果的です。

10回を1セットとして、3セットくらいやるのがオススメです。このエクササイズは、お尻だけでなく、ハムストリングの強化にも効果的です。

スクワットは膝痛の予防にも効果的

膝の痛みをチェックする方法でご紹介した「スクワット」ですが、ランニングによる膝痛を予防する方法としても効果的です。

日頃から体力づくりの一環として、スクワットをメニューに組み込んでおくと良いでしょう。

スクワットは、「太もも」と「お尻」の筋トレに効果的なので、ランニングでケガをしにくくなります。

できればスクワットは、一生続けたい筋トレの1つです。いつまでも足腰の筋肉を維持できて、元気に活動することができます。

膝の痛みに効果的な対策でランニングをもっと楽しもう!

ランニングで膝が痛くなるのは、「太ももの前側の筋肉不足」が大きな原因ですが、無理をして頑張りすぎることも原因になります。休養すべきときはしっかり休むことで、早くランニングを再開することができますよ。

また、膝の痛みを予防する方法は、やはり太ももの前側の筋肉を鍛えること。そしてお尻の筋トレもして、スタイルアップも実現させましょう! もっと楽しくランニングをするために、継続するための対策が大事ですよ。